日付変更線
「クリスマスだぞ、クリスマス」
「だからどうした」
こたつの上でぶすくれた顔をしているのは元帝王、DIOである。そのぶさいくな顔ったら元部下に見せてやりたいくらい。
何ですねているのか?答えは世の中の人々が楽しみすぎてるくらい楽しんでいるクリスマスに参加出来ないことに関してだ。
「何かせんと面白くないではないか!」
ばん、と卓を叩く。じろりとにらみ付けるとまけじと視線を返してくるあたり、意地になっていると考えていいだろう。
知らないふりをしよう、とりあえず放っておけばあきらめるはずだ。視線をノートに戻す。どこまでやったんだっけか。
「何で俺とやろうとしてんだ」
「一人より二人、二人より三人だろう!」
「だから何で俺なんだ!」
論点がずれた答えに思わず顔を上げるとにやりと笑うDIOの姿。してやられた、と思うのは仕方が無いことだ。
そのままノートを奪われ、教科書を払い落とされた上でさわやかな笑顔を返される。
「このDIOをまともに相手できるのはお前くらいのものだろう?」
「お断りだ」
誇りに思えとばかりに向かってこられると逆に腹が立つ。ここは迷わず教科書のカドで殴っておく。
幽霊のはずなのに実体があるDIOは頭をおさえてもんどり打っている。痛くなるようにやったから、当然だが。
「じゃあいつだったらいいんだ、つまらんやつ」
「25日は却下だ」
とりあえずこういっておけば邪魔はしないだろう。教科書を拾い、しおりを挟み片付ける。集中力が切れた。
「25日は?」
「ああ」
確認するDIOにもう一度現実を突きつける。俯いて、小さく震えていた。ぎょっとする。こんな反応は今までに見たことが無い。
悲しくて震えているのか、面白くて震えているのか。いや、悲しくて震えるようなら人間やめていないだろう、こいつは。
「承太郎!ぬかったな!」
「何?」
「時計を見ろ!」
指差した先、時計を見る短針は12、長身はちょうどそれを越したところ。日付が変わっている。つまり、25日ではなくなったということ。
「これならばかまわんだろう!よし、行くぞ」
「お断りだと一度言ったぞ」
「25日は却下だとも言ったぞ、自分で言ったことを覆すのか承太郎」
すでに出かける気満々のDIOは俺の首根っこを掴んで窓際までずるずると引きずっている。
さすがに付き合いが長くなってくると抵抗する気力もうせてくる。言葉だけの抵抗を続けていると付け上がるのだが。
この間、そのせいでいやよいやよも好きのうちとかいいながら襲いかかってきたから最近は特に気をつけているつもりだった。
「さあ繰り出すか、何をしよう」
「…」
止めても無駄だ。くそう、お前と行くのが嫌だっていっておけばよかった。後の祭りだ。
かまってやるから外はやめてくれと言うことにしようかしばらく悩む。
外はカップルしかいないから、いったってしょうがないとどういう風に言えば理解してもらえるだろうか。
「だからどうした」
こたつの上でぶすくれた顔をしているのは元帝王、DIOである。そのぶさいくな顔ったら元部下に見せてやりたいくらい。
何ですねているのか?答えは世の中の人々が楽しみすぎてるくらい楽しんでいるクリスマスに参加出来ないことに関してだ。
「何かせんと面白くないではないか!」
ばん、と卓を叩く。じろりとにらみ付けるとまけじと視線を返してくるあたり、意地になっていると考えていいだろう。
知らないふりをしよう、とりあえず放っておけばあきらめるはずだ。視線をノートに戻す。どこまでやったんだっけか。
「何で俺とやろうとしてんだ」
「一人より二人、二人より三人だろう!」
「だから何で俺なんだ!」
論点がずれた答えに思わず顔を上げるとにやりと笑うDIOの姿。してやられた、と思うのは仕方が無いことだ。
そのままノートを奪われ、教科書を払い落とされた上でさわやかな笑顔を返される。
「このDIOをまともに相手できるのはお前くらいのものだろう?」
「お断りだ」
誇りに思えとばかりに向かってこられると逆に腹が立つ。ここは迷わず教科書のカドで殴っておく。
幽霊のはずなのに実体があるDIOは頭をおさえてもんどり打っている。痛くなるようにやったから、当然だが。
「じゃあいつだったらいいんだ、つまらんやつ」
「25日は却下だ」
とりあえずこういっておけば邪魔はしないだろう。教科書を拾い、しおりを挟み片付ける。集中力が切れた。
「25日は?」
「ああ」
確認するDIOにもう一度現実を突きつける。俯いて、小さく震えていた。ぎょっとする。こんな反応は今までに見たことが無い。
悲しくて震えているのか、面白くて震えているのか。いや、悲しくて震えるようなら人間やめていないだろう、こいつは。
「承太郎!ぬかったな!」
「何?」
「時計を見ろ!」
指差した先、時計を見る短針は12、長身はちょうどそれを越したところ。日付が変わっている。つまり、25日ではなくなったということ。
「これならばかまわんだろう!よし、行くぞ」
「お断りだと一度言ったぞ」
「25日は却下だとも言ったぞ、自分で言ったことを覆すのか承太郎」
すでに出かける気満々のDIOは俺の首根っこを掴んで窓際までずるずると引きずっている。
さすがに付き合いが長くなってくると抵抗する気力もうせてくる。言葉だけの抵抗を続けていると付け上がるのだが。
この間、そのせいでいやよいやよも好きのうちとかいいながら襲いかかってきたから最近は特に気をつけているつもりだった。
「さあ繰り出すか、何をしよう」
「…」
止めても無駄だ。くそう、お前と行くのが嫌だっていっておけばよかった。後の祭りだ。
かまってやるから外はやめてくれと言うことにしようかしばらく悩む。
外はカップルしかいないから、いったってしょうがないとどういう風に言えば理解してもらえるだろうか。
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クリスマスが終わったということを狙って出してみました。
この後襲われたか否かは想像にお任せします。承太郎の貞操を守るもよし!
サンタさんがんばれ。
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